猪(イノシシ)について
●猪(イノシシ)とは
イノシシ(猪)はウシ目イノシシ科の哺乳類で、古くから食肉用として狩猟の対象とされてきた動物である。民家付近に出没し、農作物や生ゴミを食い荒らすことで問題となっている。野生のイノシシの寿命は、長ければ10年ほどで、平均寿命は1〜2才。植物の地下茎・果実・タケノコ等を食べる草食に非常に偏った雑食性の動物である。(季節により、昆虫類・ミミズ・沢ガニ等の動物も食べる。)俊足で高い跳躍力を持つなど、身体能力が優れており、泳ぐこともできる。繁殖期は、12月〜1月の発情期に始まり、4月〜6月の出産で一度に4〜5頭を産む。
●猪(イノシシ)の特徴
- 犬と同じくらい鼻が敏感で、優れた嗅覚(鼻)を持つ。
- 本来は昼行性で日中に餌を探して活動するが、人間を避けるために夜間中心に行動するようになった。
- 草食に偏った雑食性で、人間の出した生ゴミなども漁る。
- 非常に神経質で警戒心が強い。(普段より見慣れない物などを見かけると、それを避けようとする習性がある。)
- 跳躍力が高く、十分な高さのない柵は跳び越えられてしまう。また、ネットなどの防護柵も突進力で破ってしまう力がある。鼻の押し上げる力が強く、60kgほどの物は動かすことができる。人間よりも俊敏で、時速約45kmで走ることができる。
- 群れを形成することがある。
- 生息地域は増加傾向にある。
- 多くの匂いに誘因性を示し、ダニ等の外部寄生虫を落としたり体温調整をするため、よく泥浴・水浴を行う。泥浴・水浴後には、体を木に擦り付ける行動をよくする。
- 生息域は、雑草が繁茂する森林から草原であり、水場が近い場所を好む。
- オオカミ、熊(クマ)などの大型肉食獣が天敵で、補食関係にある。
●猪(イノシシ)による被害
- 農作物を求め人家近辺にも出没し、農作物(稲やトウモロコシ、タケノコ等)を食い荒らす。農作物を踏みつぶす。農作物を食べないが掘り起こす。(一度、餌場と認識した場所には、あらゆる手段で侵入を試みる。)
- 田んぼで泥浴びをし、田んぼを荒らす。
- 民家付近にて、ゴミを荒らす。
- 非常に突進力が強く、神経質で警戒心の強い動物なので、ねぐらなどに不用意に接近した人間を襲ったり、人に噛み付くケースも多い。
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